なるほど豆知識vol.57「知ってた?雪だるまのルーツ!」

なるほど豆知識

2018.2 vol.57 知ってた?雪だるまのルーツ!

 

 積雪を見ると、つい作りたくなってしまう「雪だるま」!海外では「snowman」などと呼ばれていますが、よく見ると日本の雪だるまと形が違うのが分かります。

 今回は、雪だるまのルーツやスノーマンとの違いをご紹介します。

 

日本発「雪だるま」のルーツ

 雪だるまは一体いつから作られていたのでしょうか。雪だるまが初めて誕生した起源は明かとなっていませんが、江戸時代の後期にはすでに存在していたとされています。

 江戸時代に活躍した浮世絵師・歌川広景の作品「江戸名所道戯尽 廿二御蔵前の雪」には、雪だるまが描かれています。今のように2段重ねではなく、まさに「だるま」の形をしているものでした。この絵には、その雪だるまの近くにお供え物があったことから、縁起物として作られていたと推測されています。

 

 

「だるま」から2段重ねの雪だるま

 現代の雪だるまが、だるまの形をしていないのに「雪だるま」と呼ばれているのは、江戸時代からの流れが関係しているようです。だるまの形から2段重ねになった過程は不明ですが、コロコロと雪を転がす作業は、雪国の子どもたちにとって楽しい遊びだったことでしょう。

 2段重ねの雪だるまが主流になってからは、木の枝を腕代わりにしたり、炭を目や鼻に見立てたりと、少しずつ擬人化されるようになっていきました。

 

海外の「雪だるま」

 一方海外では日本のように「だるま」というものがありません。その理由からも雪だるまのことを「snowman(スノーマン)」と呼びます。映画などに出てくるスノーマンは高い鼻に長い胴体、日本のように2段重ねではなく、3段が主流でスノーマンと呼ばれるくらいなので「人」に近い存在といえるでしょう

 「だるま」とされていた日本と比べると、パイプをくわえ、シルクハットやニット帽をかぶり、人参の鼻に枝の手腕、目は木炭というのが一般的なスノーマンなのだそう。

 スノーマンの3段目は足とされていて、上から頭・胴・足になります。雪だるまは足がないので、一か所にじっとして動きませんが、スノーマンは人間的に動いたり歩いたりできるといわれています。

 

雪だるま上手に作ろう

*雪の質*
 いくら積雪がすごくても、雪だるまはサラサラの粉雪では作れません。パウダースノーだと水分が少なすぎて、固まりずらくなります。雪だるまを作るなら、水分を含んだ湿った雪が適切です

 

*頭と胴体の比率*
 大げさにも思いますが、雪だるまもバランスが命!小さい頭の部分と大きい胴体の部分の比率は3:4くらいがベストです。

 

*雪の丸め方*

●小さい雪だるまの場合●

 お料理などに使うステンレスのボウルを2個(同じ大きさのもの)用意します。それぞれのボウルに雪をたっぷり、しっかり入れて重ねると、簡単にきれいな雪玉を作ることができます。

 

●大きい雪だるまの場合●

 方法① 

 一般的な方法ですが、しっかりと固めた小さい雪玉を作り、これを雪の上に転がして雪を付着させていきます。

<POINT>
 雪玉を転がす時は、同じ方向ばかりでなく、いろいろな方向にまんべんなく転がして雪を付着させると、きれいな丸い雪玉ができます。

 あとは、頭と胴体を重ねたら完成!
★雪だるまの下の部分を雪で5㎝くらい覆うと、倒れにくくなります。

★形がイマイチになってしまった場合は、スコップで削って丸く整えるとさらにGood!

 

 方法② 

 更なる大きな雪だるまを目指す場合の方法として、雪山を削っていくという方法です。

まずは雪山を作ります。雪をどんどんかき集めましょう。例えば、屋根から落ちた雪が溜まって雪山になっていたり、雪かきで集められた雪が雪山になっていたり…と、最初から「雪山」を探って作り出す方法もおすすめです。どちらの方法でも、しっかりと固めておくことがポイント。

スコップで雪だるま型に削ります。まずは、首の位置を決めて削り始め、形ができてきたら、手でポンポンと押しながらしっかりと固めていきます。

<POINT>

形を整えていくと、どうしても頭が小さくなりがちです。そこで、最初の首の位置の設定を、自分が想像しているより少し下にしておきましょう。同じように胴体も丸く削って完成です。

 

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