なるほど豆知識vol.54「秋の風物詩、紅葉を楽しもう!」

なるほど豆知識

2017.11 vol.54 秋の風物詩「紅葉」を楽しもう!

紅葉の仕組み

 秋になると、紅に黄色に山を彩る木々ですが、全ての木が紅葉するわけではありません。マツやスギなど一年中葉が落ちない常葉樹は緑のままで、サクラ・カエデ・ブナ・イチョウなど葉の落ちる落葉樹が紅葉します。

落葉樹の中でも、紅くなる葉と黄色くなる葉では紅葉の仕組みが違います

 

黄葉の場合 イチョウ・カバの木など

 植物の葉には、数種類の色素が含まれています。この中で、緑色のクロロフィルという色素は暖かい温度と太陽光がないと減っていってしまいます。

 一方、黄色や橙色の色素のカロテノイドは、寒くなってもあまり減りません。夏などは緑色と一緒になって区別できませんが、クロロフィルが減るとカロテノイドの黄色が見えるようになってきます。

紅葉の場合 カエデ・ツタなど

 紅くなる葉には赤や紫色のアントシアニンといわれる色素が関係しています。最近では目にいいと評判の色素で、pHによって色が変わるというのも有名です。この色素は、クロロフィルやカロテノイドと異なり、細胞液中の糖とある種のたんぱく質の反応により生成されます。この反応は、細胞液の糖値がとても高くならないと起こりません。

 木が葉を落とす準備をするこの季節には、木と葉の間には「離層」と呼ばれる壁ができ、葉は光合成によって作った糖を、木に送ることができなくなります。そのため、葉の糖値が大変高くなり、アントシアニンが作られ、葉が紅く見えるようになるのです

 

紅葉し悪しを決める条件

♢日中の天気がいいこと

 赤い色素となる糖分は光合成によって作られます。

♢昼と夜の寒暖の差があること

 夜の気温が高いと、昼間作った糖分を使って活動してしまうため、鮮やかな赤になりません。

♢適度な雨や水分があること

 乾燥しすぎると葉が紅葉する前に枯れてしまいます。

紅葉の名所に渓谷や川沿いが多いのは、こうした条件が揃っているからです。

 

世界一美しい日本の紅葉

 地球の3割ほどが森林ですが、紅葉する落葉樹林がまとまっているのは、東アジアの沿岸部と北アメリカ大陸の東部、ヨーロッパの一部にすぎません。日本は国土のおよそ7割が森林で様々な落葉樹が生えており、寒暖の差もあるため、いたるところで美しい紅葉が楽しめます。

 

 

落ち葉で遊ぼう

〇落ち葉ダーツ

 地面に大・中・小の円を描いてダーツの的を作り、5・10・20など点数を書き込めば準備完了。あとは、胸の高さから葉っぱを落として点数を競います。簡単そうに見えるけど、なかなか思い通りに落下してくれません。高いところほど落下地点をコントロールしにくくなるので、大人と子供が一緒に競えます。

〇似顔絵

 輪郭を描き、そこに葉・小枝・どんぐりなどを置くだけの似顔絵。単純ですが、ちょっとパーツを動かしただけで喜怒哀楽が表現できます。「〇〇さん」「笑える顔」など、お題を決めてみるとまた楽しめます。気に入った作品は携帯などで撮影しておきましょう。

〇落ち葉アート

 落ち葉を画用紙に張り付け、動物や風景などにしてみましょう。さらに、クレヨンや絵具で絵を描いてもOK。上手にできたら、額に入れて飾りましょう。

〇秋のおすそわけ

 電話帳など厚めの雑誌に1週間はさんで押し葉にし、手紙に同封して秋を届けましょう。糊や両面テープで落ち葉のシールにすれば、ラッピングに活用することもできます。本のしおりにしても素敵です。

〇秋色のフォトスタンド

 秋のスナップを入れたフォトスタンドに、両面テープで貼り付けるだけ。落ち葉の鮮やかな色を楽しみたいなら、生のままで一日限りのディスプレイに。押し葉にすれば今シーズン飾っておけます。

〇秋色のソープディッシュ

 落ち葉をサッと洗ってから、洗面所のソープディッシュ(石けん用の皿)に敷きます。落ち葉は乾くとしなびてしまうので、適度に湿り気のある水回りは好環境。意外な場所で意外な使い方をしているという驚きがあり、来客時にもおすすめです。

 

遠藤食品株式会社:季節に関する豆知識『紅葉』
NTTレゾナント:キッズgoo            より