なるほど豆知識
2019.10 vol.65 もっと知りたい!「月」って何だろう?
「月」の基礎データ
◆地球からの距離- 約38万km
◆月の大きさ - 直径約3476km(地球の約4分の1) ◆月の質量 - 地球の81分の1 ◆月の環境 月の重力は地球の約6分の1.ほとんど大気がないため、昼夜の温度差がおおきく、月の青銅付近の観測では、昼は110℃、夜は-170℃と、その差は200℃以上もあります。 |
まだまだわからない「月の謎」
アポロ計画で行われて調査や実験により、月の誕生は地球と同様におよそ45億年前であること、月の表と裏で地質の特徴が異なることなどがわかりました。しかし、月の起源と進化(月がどのように形成され、どのような変遷を経て現在に至ったか)には未だに多くの謎が残されています。
Q.月はどうやってできたの?
月の誕生には4つの説があります。
親子分裂説 | |
地球の一部が、ちぎれて月になった。
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捕獲説 | |
まったく違うところで生まれたが、地球の重力に捕まえられた。 |
双子説 | |
太陽系ができたときに、地球と一緒に生まれた。
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巨大衝突説(ジャイアント・インパクト説) | |
地球がほぼできあがったころ、火星くらいの大きさの星がぶつかり、宇宙空間に広がった地球のかけらが次第に集まって固まり、月ができた。 |
今のところ、巨大衝突説がもっとも有力だと考えられています。しかし、そのような衝突の跡は月や地球の地形に残っていません。また、アポロ計画で持ち帰られた月の石は、月のほんのわずかな部分のため、月全体の組成もまだわかっていないのです。
Q.月の裏側はどうなっている?
地球からはいつも月の表側を見ています。地球の衛星である月は、地球のまわりを1公転する間に、1自転します。自転も公転と同じ27.32日の周期のため、地球からはいつも同じ面しか見ることができません。
表側の明るい部分は「高地」、暗い部分は「海」と呼ばれています。「海」の部分は、40億年前に惑星になりきれなかった小さな惑星が、月に衝突してできたクレーターで、「晴れの海」「静かの海」「雲の海」など、それぞれに名前が付けられています。
地球から見えない裏側には、隕石の衝突でできたクレーターがたくさんあります。最近では表と裏で地下のつくりも違うことがわかってきました。
Q.月の中身は?
地球の内部はコア(核)とマントルに大きく分かれています。コアは鉄やニッケルでできた固まりです。マントルはコアのまわりを包む層で、地球の内部をゆっくり動いています。
一方、月の中心は、今までの探査から金属でできたコアがあることは間違いないようですが、詳細についてはよくわかっていないというのが現状です。
世界で見え方が違う「月の模様」
〇餅をつくうさぎ(日本・韓国)
〇薬草を挽くうさぎ(中国)
〇ロバ(南アメリカ)
〇ワニ(南アメリカ・北アメリカインディアン・インド)
〇吠えるライオン(アラビア)
〇髪の長い女性(東ヨーロッパ・北アメリカ)
〇ヒキガエルの頭と前足(中国)
〇女性が編み物をしている姿(インドネシア)
〇大きな木とその下で休む男の姿(ベトナム)
JAXA 宇宙航空研究開発機構:もっと知りたい!「月」ってナンだ!?
Life with the Moon:月の模様は何に見える?国によって違うイマジネーション より