なるほど豆知識vol.31「お茶を知り、楽しもう!」

なるほど豆知識

 

2015.10 vol.31 お茶を知り、楽しもう! 
g3  温かい物が恋しい季節になってきました。朝、少し早めに起き

温かいお茶を飲み、ほっとするのもいいですよね。みなさんは、

「お茶」について深く考えたことはありますか?

 今回は「お茶」についてご紹介していきます。

illust44471日本にお茶が伝えられたのはいつ? illust444712

 中国で生まれた喫茶の風習が日本に伝わったのは、

遣隋使や遣唐使が中国に渡るようになった7世紀ごろ

からと考えられています。このころのお茶は、茶の葉

を蒸してもちのようについて固めた団茶(餅茶)で、

粉末にしてお湯に入れて飲んでいました。

しかし、庶民にはまだ普及しておらず、ごく一部の

宮中や僧侶の間でしか口にすることができない貴重なもの

でした。

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illust44471鎌倉時代には、お茶を薬に? illust444712

ocha004  平安朝以後、動乱の時代を迎え、喫茶の風習は次第に消えつつあり

ました。13世紀初め、禅とともに再びお茶を広めたのが、栄西禅師

です。栄西は、お茶の効用に注目し、将軍源実朝の二日酔いを一服の

お茶で治したというエピソードも残されています。

 

←栄西禅師

illust44471庶民がお茶を飲むようになったのはいつ?illust444712

 江戸時代、宇治の“新茶”は大名行列並みの”お茶つぼ行列“に守られながら

江戸へ運ばれていました。当時の「お茶」がいかに貴重品だったかがうかがえます。

将軍たちが手厚く保護した「抹茶」に対して、「せん茶」の生産が行われるように

なったのは江戸時代のこと。やっと庶民の間にもお茶を飲む風習が広まっていきました。

 

illust44471お茶の効用を知ろう! illust444712

カテキン  カテキンは緑茶の渋み成分でタンニンの一種です。抗酸化作用・抗菌

作用が有名ですが、その他にも消臭・コレステロール上昇抑制・抗アレ

ルギーなどにも効果があると言われています。

カロチン  ニンジンで有名なカロチンは抗酸化活性作用があり、緑茶にはそれら

緑黄色野菜の数倍はあると言われています。ただし、カロチンはお湯に

溶けにくいので、抹茶としてや、粉末茶、あるいは茶葉を食べること

などにより、多く摂取できます

カフェイン  コーヒーの代名詞のようなカフェインはお茶にも多く含まれて

います。カフェインは眠気覚ましや気分をすっきりさせるなどで有名

ですが、他にも強心作用、利尿作用などがあります。

ビタミンC  ビタミンCはストレスに対処する物質のひとつで、これもお茶に多く

含まれています。ただし、発酵によってビタミンCは失われてしまいま

ので、発酵茶である紅茶や半発酵のウーロン茶にはほとんど含まれて

いません。不発酵の緑茶には多く含まれています。

ビタミンE  抗酸化作用や血液循環、免疫機能増進があると言われています。

これもカロチンと同様、お湯(水)に溶けにくいのですが、粉末茶など

で摂取できます。

フッ素  フッ素は歯の表面のエナメル質を強化し、歯が乳酸で溶けないように

働くと言われています。お茶にもこのフッ素が含まれています。食後に

口中をきれいにするために番茶でのうがいは効果的です。

 この他にも、口臭予防のあるフラボノイド虫歯予防のポリフェノールなどが

含まれています。

 

 illust44471日本茶をおいしく入れよう! illust444712 

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おいしくお茶が出る量を茶葉の種類別に知っておく

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 美味しいお茶を入れるには、まず茶葉の種類ごとに、適量を

知ること。せん茶なら、大さじすりきり1杯くらいで2杯分

までのお茶を出すことができます。一方、茶葉が大きく広が

ったほうじ茶は大さじ山盛り2杯でお茶1杯分。また、同じ

せん茶でも葉が細かい深蒸しは気持ち少なめに、葉の大きい

浅蒸しは多めに入れます。

せん茶はやや低めの温度でゆっくり甘みを出す

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 せん茶の甘い味わいを楽しむなら、お湯は少し冷ま

してから、がコツ!沸騰したお湯を人数分の湯飲みに

それぞれ八分目まで入れ、湯飲みを温めつつ、お湯を

冷まします。湯飲みがさわれるくらいになったら、

お湯を茶葉の入った急須に入れる。ただしほうじ茶は

熱めのお湯を湯飲みに入れ、すぐに茶葉の入った急須に

移し、香りをぐっと引き出します。

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茶葉を保存しよう!

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 茶葉は外気に触れるとすぐに酸化し、味や香りが落ちてし

ます。また、ニオイを吸収しやすいため、開封口をテープなどで

とめ、冷凍用ポリ袋に入れて冷凍庫で保存するのが基本。常温に戻し

てから開封すれば、風味も落ちません。

   

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